ドキドキしちゃう

ダメな人の自己愛ドライブレコーダー

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先生、暴力はコミュニケーションに入りますか?

じゃあコミュ障とは一体どんなものかしらと考え始めた - ドキドキしちゃう

続き。私が飽きるまで考えてみる。
いつもここから定義から。

コミュニケーションって何ですか?の大前提は私はもうこれに決めました。

“行動学で言うコミュニケーションとは、他個体の行動の確率を変化させて自分または自分と相手に適応的な状況をもたらすプロセスのことである”
ジャレド・ダイアモンド長谷川寿一訳『セックスはなぜ楽しいか』草思社,1999,p.205-206より抜粋

【コミュニケーション能力=他人の行動確率を変化させて自分にとって適応的な状況をもたらす能力】 - シロクマの屑籠

 
   ■

問題:他個体の行動の確率を変化させて自分に適応的な状況をもたらすことをコミュニケーションとした場合、暴力はコミュニケーションに含まれるといえるか。


当然、含まれる。
相手がいうことを聞かない場合に、その相手を殴る事で、相手が自分の話を聞くように変化する確率を変えるのだから。

例えば、
こんな風にネチネチとよくわからない文章を書いて何がしたいのかわからない人間がアマゾンのほしいものリストをこっそり公開しているよりは、
ガラの悪い恰好をして直接「金を出せ」とカツアゲするひとのほうが当然成功率だけで見ればその効果は高いでしょう。

そういういかにもな暴力が現代社会において推奨されないのは、するリスクが大きいから。社会的に返ってくるブーメランがすごく大きく設定してあるから。

それにそういういかにもじゃなくても暴力は色々ある。
理論はそのまま武装できるし、性(女の涙)やらお金に物を言わせたり、立場に権力を笠に着たり、拳はもちろんペンで戦うこともある、ひとは随分と色んなものを武器にしている

暴力反対!とかいうことではなくって、、

暴力の目的が相手を打ち負か自分に有利な環境を構築することにある限り、暴力は立派なコミュニケーションである。

これはあくまでも「暴力に訴えた」という形=動機がある場合、ね。

不穏な話になってきたので注釈つけると、
暴力と暴行は違います。

暴行の目的が「暴行する」(=理由になってない)のとき
例えばどうみても自分より弱者(子供や高齢者)へ向かう虐待とかね、これは上で説明した暴力ではなくてただの暴行、全然違う。
そこには訴える対象がないから、
そこには目的が何もないから、
何がしたいのって、つまり自己紹介
それがあって初めてコミュニケーションが成立するのだと思う。

「遊ぶ金欲しさ」でも「親の仇」でも動機があればアリで、
「誰でもよかった」はアウト

だから刑事事件では動機をしっかり事情聴取する。

   ■


正論ハラスメント、繊細チンピラ、セクハラ、パワハラ・・・ってどうして最近色々問題視されているのか。
私は、それが暴力ではなく暴行にすぎないことが一番問題なのではないか、と思っている。
それは自分の行動がやりっぱなしで相手からの反応を想定したものではないからだ。

(意図的なセクハラというのは論理矛盾ではないでしょーか ←「相手がそう思ったらセクハラなんですよ~」とかいう諭しはやる側がそう思ってないという前提がある)

意図的に「自分のこういう立場を利用して○○してやろう」はたとえその行動が社会的に糾弾されるものであっても
「彼の幻想の中では」という留保は確かにつくけれど、自覚と目的がある限りそれはコミュニケーションなのだ。
相手の行動を前提としたものだから。
コミュニケーションは二者からの双方向を前提としている。

強盗の「金を出せ」発言は「私ってお金が欲しいんですよね~」という自己紹介によって店員が「金を出す」行動を選択する確率を上げるためのプロセスだ。
ね、内容はともかく、ちゃんとコミュニケーションになってる。

(彼は自分の願望をかなえるためにまず説得力をもたせようと黒い服を着たり刃物を用意したり様式を整えわざわざコンビニに出向いた、そんなプロセスの最後を飾るのがこのセリフ、彼の気持ちはさて店員さんに伝わるのでしょうか?ドキドキする。←どうなるかわからないドラマ性がある)


■こういう様式化された犯罪と、昨今のハラスメント系の違いは、自覚の有無にある。

つまり、ハラスメント関係の問題はそれをやるひとの無意識にあるのではないかと

セクハラ事件がエスカレートした例、
「だってそれってレイプですよね」に対する加害者の反応「そんなつもりはなかった」は別に言い訳しているのではなくて本人が“マジで”そう思っちゃっている場合があるからだからみんな困っちゃう・・・

「一体あなたは自分のやったことをわかってるんですか?!(机ドン)」
「えっ・・・?何かしましたっけ」
「えっ・・・(絶句)」
「えっ・・・」


正論ハラスメントとか繊細チンピラはちょっとややこしいかな、
見分け方は、
それを言うことで本人にどんなメリットがあるかどうか、
正論ハラスメントも繊細チンピラもことさらあげつらわれるのは本人の自覚のなさ

それを伝えて結局どうしたいの?叩きたいだけ?叩くのが楽しいの?なんで?
「楽しいから」
理由になってないよー・・・

そのメッセージを伝え(自己紹介し)て、相手の行動の確率を変化させ自分に適した環境を構築するプロセスをコミュニケーションというのであれば、無意識にやっているハラスメント系は、コミュニケーションとはいえないと思う。

(だから、相手の行動を読んで“釣り”で楽しむことは勿論コミュニケーションの一環、相手に無視されるかされないかかなりドキドキするんだろうと思う)