ドキドキしちゃう

ダメな人の自己愛ドライブレコーダー

世界のネカフェから  ブログのメイン。管理人の見た世界の不条理。
ツイッター   ゆるふわ日記。思考回路オープンソース企画。

【イラン~アゼル国境アスタラ】全部脱げってそれなんてセクハラ、と思ったけど全然違った

「ここは随分マジメに取り調べるんですね」
形式的なボディチェックからは考えられないほど執拗に胸を揉まれた入国審査の不快感を若干思い出しながら、なんとはなしにつぶやいた私のぼやきは、疑問文になって返ってきた。

続きを読む

【イラン】羊からの挑戦状

テヘランの街角。
私は相当後悔していた。なんだってこんな店に入ってしまったんだ。
それはイランで過ごせる最後の夜、大事な大事な最後の晩餐だったはずなのに。
道すがら、店の中からおいでおいでされた私、もといカモはあっさりその怪しげな食堂に入ってしまったのだった。

f:id:denkilemon:20150111014808j:plain


入り口にあったのは羊の頭蓋骨が五右衛門風呂中の大鍋。イランの街ならどこにでもあるアイコンだ。ここで提供されるのは、キャレ・パチェといって、羊の頭部及び膝下――すなわち肉らしい美味しい部位をさらったあとの残りの部分――を煮込みましたという庶民の味方的な料理だ。
なおかつ、私はその羊料理について未体験ではなかった。

f:id:denkilemon:20150111013805j:plain

このたった2日前別の街で食べたときの写真が ↑ コレ。
頬肉、目玉周辺部位、目玉、脳みそ、脛の関節や脚部の軟骨・・・
ぐろい。ぐろいよ。コラーゲンだよ。

そもそも私はこういう気持ち悪い系料理がダメなのだ。
モツも苦手。基本的には好き嫌いはないことにしているし、モツ鍋屋にいけば人の目を気にして美味しい~☆とにっこりおかわりまでするので私がモツが苦手だという事実を知ってる人間はあんまりいない、食べれるよ、食べれるけど、モツはほんとは苦手なんだ。ダメなんだ。モツ鍋屋はみんなが大好きだから仕方なくいくところであって、断じておひとりさまの舞台にしていい場所じゃない、なぜならラーメンじゃないからだ。

じゃーどうして羊のグロイ部分しか扱わない食堂に私はわざわざ入ったのか?
街が違ったからもしかして美味しいかも
そう、思ってしまったんだ、ってあんたどんだけ学習能力低いのよ、、バカ!バカ!

f:id:denkilemon:20150111013831j:plain

テヘランのこの食堂で出されたのは乳白色の羊ガラ骨スープだったけれどもそれはますます独特の風味を増して、なにやらエンガワのような部位はグニグニと口の中でグロテスクに潰れた。
まずい。
酸っぱまずい。
ごめんだけどゲロだ。ゲロみたいなんだ。


涙目だった。
しかし出された食事を残すのは犯罪だし、手をつけないのは人間失格だ。
異邦人という免罪符を用いれば、チャレンジした後に仕方なく口にあわないと撤退することにもぎりぎり情状酌量の余地がある、しかしそれは少しでも努力した形跡を残した場合の話だ、、、
あと1センチ皿からスープが減ったらリタイアしよう、と青ざめながらノロノロとスプーンをスープに浸したりやめたりする。うう、皿がでかくて飲んでも飲んでも一向に減らない・・・と、カウンターからおじさんがなにか皿を持ってきた。

f:id:denkilemon:20150111013847j:plain

な、なんですかこれは!頼んでませんよ!私頼んでませんよ!
おじさんは笑って何かペルシャ語で話しかけてくる。唯一はっきりしていたことは「お前これ食ってみろ」だ。
スープでこんだけ苦労してるのに、、
なんですか!
出されたら食べなきゃいけなくなっちゃうじゃないですか!
これ一体なんなんですか!


へー、羊の舌。


あー、なるほどねぇ、牛タンだともとが大きいすぎて普通のハムみたいな見た目の焼肉になりますが、羊の舌だと一頭分の舌がちゃんと一人前の皿に乗るサイズ、ですから構造までよくわかるんですね。付け根の筋肉と舌本体の筋肉はこうして繋がって、、
初めて見ますがわかりやすい!

f:id:denkilemon:20150111013957j:plain

羊の舌。へー。

 

リアルだよおお~~やだあああ
気持ち悪いよおおおおお!
気持ち悪い!
気持ち悪いいいい!

見ると、食堂の中はおっさんばっかりで、みんな外国人が呆然と困っているのをみてにやにやにやにやしている。この変態ども、、これは!出された皿は食べなきゃいけないという日本人の習性を利用した、これはいじめですよ!いじめ!くそう、食えっていうなら食ってやるよ!
ムカつきながら、意を決して解してみる。い、いただきまs

f:id:denkilemon:20150111014051j:plain

うぅっ、ほどける繊維がなんともそのまま筋繊維らしさだよ、う、なんかジュワッ出た、、うげげーっと口にいれてみると、おくちの中でとろりと溶ける。い、意外に味は大丈夫、、かも、、、
レモンをかけてみるとクセもかなり緩和され、美味しいかまずいかで言えばなんとか美味しいに軍配があがらなくもない、いいか自分よ、世界の食べ物はうまいとまずいの二種類しかない、見るな、感じろ、決してまずくはないだろうこの皿は、すなわち美味しい食べ物だ!
柔らかくってジューシー!
羊のタンはおいしい!
おいしい!

f:id:denkilemon:20150111014158j:plain

おじさんに大量のレモンをもらい、味をごまかして私は羊タン皿を完食した。羊タンに附帯してきた黄色にすきとおった羊スープもレモンの助けは借りたが全部飲みきった。
村上春樹の考えた墓碑銘を思い出す。「少なくとも最後まで歩かなかった」だったっけ。頑張った。私は頑張ったよ。
おじさんはほとんど手をつけられなかった白濁スープのほうは無理しなくていいよと言ってくれた。
なんて優しいんだ、、ジェスチャーだったから本当のところは知らないけど。

f:id:denkilemon:20150111014249j:plain

ありがとうおじさん。



店を出て少々脱力状態で歩いていると後ろから興奮したイラン人が追いかけてきた。
「おい、おまえ、ザボーン食ってただろ」
「ザボーン?羊タンのこと?」
「そうそう、俺いま見てたぜ、やるじゃねえか!」
やっぱりなんか私は半分面白ネタの見世物にされてたんだ、、、
彼は馴れ馴れしく私の肩をバンバンと叩くと、バアイと言って嬉しそうに去っていった。あれだろ、絶対なんか賭けたりしてただろ・・・

多分、あれだ。
外国人が現地のキワモノを食べた反応というものはそれだけで面白いんだ。
食べれても食べられなくても別にいいのだ。
食べられれば、仲間意識を共有できた気分になれるし、チャレンジの結果食べられなければ、現地人=すごい  外国人=ダメ という優越感が得られる。
新入りが仲間と認められるどうかのイニシエーション。
中を覗き込んでしまった以上、受けてたつのが礼儀というものだよな、と思った。虫なら案外イケるクチだし。カエルは流石に無理だけど。


お口直し、もとい、デザートに買ったメロンジュースをすすりながら、テヘランの駅まで預けていた荷物を取りに行く。
「一応食べようとはしていた」そう書いてもらおう。墓碑はちょっと・・・そうだ、紹介文。ミクシーの紹介文にそう書いてもらおう。荷物預けの時間に遅刻して延滞金を巻きあげられたけど、それなりに満足してから私はイランを出る国際バスに乗った。

 

⇒Tips レモンちゃんのネカフェから

<ご当地料理@イラン ~ キャレ・パチェ ~> 

羊のキャレ(頭)とパチェ(膝から下)を煮込んだ料理。専門の食堂でどうぞ。コラーゲンと油がたっぷり。スタミナがつくらしいです。ご予算は定食600円位から。どの食堂の中にもおっさんしかいません。若者はサンドイッチ屋さんにいます。

タンザニア、出自不明、名はTOKYO

新年あけましておめでとうございます。
今年も世界のネカフェから、どうぞよろしくお願いいたします。

さて今回は新年一発目と言うことに特に意味はなくなんとはなしにタンザニアからお送りいたします。

さて、真似をするという行動があります。
「真似る」は古くはまねぶともいい、「学ぶ」とも同源の言葉です。
なぜひとは真似をするのか。その理由はざっくりいうとただひとつ、「かっこいいから」です。

パクられてからが勝負、パクられて初めて一人前・・・

というわけで、
管理人は実際に海外でトヨタやホンダがたくさん走っている光景も普通に嬉しいと感じる典型的な年齢=日本人歴の人間ですが、日本製品「っぽい」パチものを発見した場合もなんとなーく嬉しい気持ちになるのです。今回はそんな「っぽい」を紹介します。

これはタンザニア市街・あるレストランに併設されたトイレの一角で発見された芳香剤(オレンジのかほり)です。

f:id:denkilemon:20150106003225j:plain

芳香剤「ニュー・トーキョー」

なぜ東京?
・・・違和感ありまくりです。

こんな不条理が大好物な管理人、いそいそとシャッターを切りました。
YOU、日本っぽい名前ならなんとなくかっこいいと思ってつけたんじゃないのー?

少しアップで見てみましょう。

f:id:denkilemon:20150106003207j:plain
「本品は芳香剤ですので食べられません。幼児の手の届くところに置かないでください。」
あれれ・・・ちょっと印刷は薄めだけれどちゃんとした日本語です!
ってことは日本製とはいわずとも日本企業の息のかかったプロダクト・・・なのでしょうか。

しかし、

この名前の芳香剤を作るほどの日本的ネームセンスの果てしなく欠如した企業が日本にあるとはどうしても信じられない管理人。
早速追加調査です。
すると・・・

f:id:denkilemon:20150106003333j:plain

「TOKYO 828 Air Freshener 天然の香りかいつはい」

 

黒です。
どうして、
ああ、どうして。
細かい注意書きまで頑張って真似したのに一番大事なメインのキャッチで、
どうしてそこで手を抜いてしまったのでしょう

ダウト!似てるけど!似てるけどこれは日本製品ではありません!*1

 

あと3文字分、
制作者がそれだけの注意を払っていたら・・・
それとも、
管理人が埃だらけの容器に触るのをやめていたら・・・


あったかもしれないIFに、なんだかドキドキしちゃったのでした。


ご主人さま、今年もよろしくお願いいたします。

*1:漢字だけは間違ってないのでおそらく、、

2014年が終わる

2014年が終わるのでサヨナラを言う。
 
一年前に何をしていたのか、思い出すのがだんだん難しくなってくること、
やったこと、できなかったこと、それからもう忘れてしまったこと、
 
それでも、
一年前には考えられなかったことをしている自分や、
一年前には想像もしなかったひとと想像もできなかった話をしている自分を
十年前の自分に話して聞かせてもきっと信じてもらえないだろうと想像することは自分をこんなににやつかせる。
 
来年もこんな風に続いて行けばいいと思う。

映画『シベールの日曜日』を見たけど全然ロリコンじゃなかったよ

縁があって『シベールの日曜日』という古い映画を見ることになった。


7/26発売Blu-ray『シベールの日曜日』30秒CM - YouTube

以下つれづれと思ったことだけ、ねたばれ含みなので隠します。

続きを読む

「あたし、猫」オリエントホテル・ヤズド・イラン、2014

猫してます。

f:id:denkilemon:20141220010653j:plain

f:id:denkilemon:20141220010704j:plain

ふつうに猫なんで

f:id:denkilemon:20141220010710j:plain

こんなとこまでは出かけませんけど

f:id:denkilemon:20141220010715j:plain

f:id:denkilemon:20141220010721j:plain

一応ホテルで看板って言うか

f:id:denkilemon:20141220010731j:plain

接客関係のしごとしてて

f:id:denkilemon:20141220010741j:plain

f:id:denkilemon:20141220010748j:plain

まあ向いてるほうかなって感じなんで

f:id:denkilemon:20141220010752j:plain

f:id:denkilemon:20141220010803j:plain

悪くはないですね。

f:id:denkilemon:20141220010814j:plain

なまえですか?

f:id:denkilemon:20141220010821j:plain

気にしたことないし、、ないかも。

f:id:denkilemon:20141220010828j:plainそんな感じです。

f:id:denkilemon:20141220010835j:plain

おやすみなさい。

 

疲れた VS お疲れ様

こんばんは、世界のネカフェからです。

 

毎日毎日、大変ですよね。

会社にいくのもご飯をつくるのもブログ書くのも息をするのも骨が折れます。

もう疲れちゃいました。

管理人は犬は苦手ですが、言いたくなる気持ちもわかります。

そんなとき言われたいセリフといえば断然

おつかれさまでした。

ですがー

これ本当に言われてしまうたび、ちょっぴりドキドキしませんか。

 

なんとなく・・・謝りたくなってくるのはどうしてでしょうか。

 

 

 

f:id:denkilemon:20141213003836j:plain

まだまだ私は、、そんな気さえしてきます。

明日も負けずに頑張りましょう。

 

 

今週も一週間お疲れ様でした、ご主人様。